2015年05月31日

死後の存在

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 実家の寺にいた若いころ、檀家さんのお宅に伺うとよくこのように訊ねられた。
 「若おっさん、あの世てありまんのか?」
 大阪では「和尚さん」が訛って、「おっさん」と呼ぶのだが、大阪人らしくからかうようによくこのように聞かれた。

 「あの世、この世」という概念は、言葉が作る別れた世界の見方だ。生まれてすぐの新生児に、自分/他人、あの世/この世という意識が未分化なように、私たちは何も分かたれていない「ひとつ」のところからやって来て、100年前後この別れた世界を体験し、また何も分かたれていないひとつの領域へと帰って行くのではないだろうか。
 「倶会一処」とは、このことを指しているに違いない。
 分かたれたこの世から見ると、「この世とあの世」となるが、何も分かたれていないひとつの領域から見ると「この世=あの世」なのだ。

 私たちは肉体をまとっているが、その肉体が自分ではない。これは「私の肉体」であるが、私自身ではない。私はいつかこの肉体をこの世に置いて、この世から立ち去らねばならないのだ。
 肉体を離れると、すべてとひとつで何も分かたれていない存在となり、常に一緒にいるという在り方になるに違いない。

 私は、毎日のように亡くなった父を思い出すのだが、ある時には父が好きだった花の香りとして父が存在し、またある時には父を思い出して胸の中央がほんわりと温かくなるが、その温かさとして父が存在していると思えるのだ。

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posted by Shukai at 12:05| 東京 ☀| Comment(0) | 祈り・儀式・佛教 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年05月07日

大倉正之助氏との出会い「セイクレッドラン」

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 思い返せば、大倉正之助氏との出会いはアメリカインディアンの平和活動ーーヨーロッパでの「セイクレッドラン(聖なるランニング)」の第1回ミーティングが実家の寺で開かれた1989年だった。

 「セイクレッドラン」を主催したのは、AIM(アメリカインディアン運動)の英雄デニス・バンクスである。彼は1973年、アメリカインディアン居留地ウンデッド・ニーで71日もの間FBIと銃撃戦を闘ったリーダーの一人だ。これに抗議したマーロン・ブランドが、ゴッドファザーでのアカデミー賞受賞を拒否したのは有名な話だ。
 アメリカ全国民の90%がTV報道を見守ったといわれるこのニュースで、デニス・バンクスからの呼びかけが行われた。「もう白人になろうとしてもがくのはやめよう。我々は今日から、インディアンとして生きることを選ぶ。このニュースを見ているすべてのインディアン兄弟姉妹よ、ともにインディアンとしての道を歩もう!」

 アメリカインディアンにとっての「ラン」とは命をかけた伝令を意味し、マザーアースである母なる大地に自らの体と命を一歩一歩捧げる行為と捉えられている。「セイクレッドラン」ではラトル(鳥の羽根を付けた長いバトン)を手にしたランナーが走って次のランナーにラトルを手渡す。先に走ったランナーは搬送の車に乗り込んで休みを取り、次のランニング地点まで先回りしてランニングをつないでいくのだ。

 毎朝マザーアースに祈りを捧げ、自分たちの祈りや行為がこの世界をより美しくしていくことを誓い、儀式としての「セイクレッドラン」は始まる。1990年のヨーロッパ・セイクレッドランはロンドンから出発し、ヨーロッパ各国を走ってモスクワまでを完走した。

デニス・バンクス
Dennis Banks

アメリカインディアン運動
AIM

ウンデッド・ニー
Wounded Knee incident

マーロン・ブランド
1972年の『ゴッドファーザー』ではマフィアのドン、ヴィト・コルレオーネを演じアカデミー主演男優賞に選ばれるが、「ハリウッドにおけるインディアンをはじめとした少数民族に対する人種差別への抗議」を理由に受賞を拒否して話題となったが、これはウンデッド・ニー銃撃戦と同年であった。
Marlon Brando

セイクレッドラン.jpg


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posted by Shukai at 07:11| 東京 ☁| Comment(0) | 祈り・儀式・佛教 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年05月04日

トーキング・スティックと合議制

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 アメリカの合衆国憲法やフランス革命後の人権宣言にも影響を与えたといわれるのは、多数決ではない合議制のネイティブ・アメリカンの議会制度だった。ひとつの決定が、7世代先にどう影響するかを、全員が納得するまで話し合うのだと聞いた。
 それは私たちの子孫と、それを養ってくれるマザー・アースへの祈りとともにあった儀式である。話す者は、聖霊から与えられたトーキング・スティックを手に取り思いを語る。それは自己主張というよりは、聖霊がトーキング・スティックをもってその者を語らしめるという風であったに違いない。

 明治のお年寄りはよく、「人の話は最後まで黙って聞け」といったものだったが、自己主張よりも平和的に「控える」ということを身につけるという、どこか共通する精神性を感じる。

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Wikipediaより


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posted by Shukai at 10:22| 東京 ☁| Comment(0) | 祈り・儀式・佛教 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする